みなさんこんにちは、スーちゃんです。
台湾に住んでいない方でも、『台湾では占いで名前を変える人がいる』と聞いたことがあるかもしれません。
台湾は運気を気にする方が多いので、実際、運気が下がっている時に改名するという方は多いです!!
私の夫、陳さんの大学時代の友人も1度名前を変えました。こちらも理由は運気アップのためだそう。
身近にも改名している人がいるんだなぁと台湾の文化は面白いなぁと思っていましたが、実は、夫の陳さんも高校生の時に改名しているんです。
ただし、陳さんの場合“名前”ではなく“姓”を変えています。親の離婚ではなく、です。
そこで、この記事では私の夫、陳さんが改名した珍しいパターンについてご紹介したいと思います。
そして陳さんが改名したことによって、まだ見ぬ我が子の名前問題について今ちょっと悩むことになるとは結婚当初は思ってもいませんでした。
それではどうぞ!
目次
台湾では人生で3回改名することができる
まず、台湾では『人生で3回改名することができる』んです。
日本人からすると、名前を変えるってなかなかない経験ですよね。
日本ではキラキラネームをつけられて就職などに困った方たちが改名したり、また家庭の事情等で改名する方もいるかと思います。
しかし、台湾では主に『運気アップ』のために名前を変えちゃうんです。
占い大国の台湾なので、改名も占いによって行われます。
もともとの名前を一文字だけ変える人もいれば、全く違った名前に変えちゃう人もいるので、周囲も新しい名前に慣れるまでに時間がかかりそうですね。
夫の陳さんの改名パターンとは
台湾の方の名前は、一般的に『姓が1文字で名前が2文字』の計3文字です。
陳○○や、林○○などですね。
なので、2文字や3文字もある日本人の姓は台湾人にとって長~く感じるようです。
しかし!台湾人である夫の陳さんの姓は2文字あります。
その理由は、原住民である母親の姓を名字の頭につけ、その後ろに父親(原住民ではない)の姓をひっ付けているからです。
そのため、陳さんの本名は4文字あり、台湾ではちょっと珍しいです。
日本同様、台湾でも子どもの多くが父親の姓を引き継ぎます。
陳さんも生まれてからしばらくは父親の姓を名乗っていましたが、高校生の時に母親の性を名字の頭に付けて改名しました。
台湾では原住民に対して高校や大学の学費、また土地購入や就業の際などに少しばかりサポートがあります。
オーストラリアやハワイのアボリジニーと同じですね。
陳さんは改名したことで、大学もこの原住民特待を利用して進学しました。
現在、原住民の姓を名乗っているからと言って特に恩恵はありませんが、先日役所の方が「原住民の方の就業サポートをしていますが、何か困ったことはありませんか?」とわざわざ自宅まで訪ねて来てくれました!
夫は今のところ会社勤めをしているので、サポートは必要ありませんとお答えしましたが、仕事まで心配してくれるのか!と驚きました。
このように、原住民の姓を名乗っていると政府から何らかのサポートがあるため、夫が高校生の時に夫の姉・妹・弟も一斉に改名しました。
台湾人の姓が2文字あることのメリット・デメリットとは
高校生の時に一般的には姓が1文字のところ2文字になった夫の陳さん。
台湾ではちょっと珍しいので、姓を改名したことによって少なからずメリット・デメリットが発生したのです。
・改名したことでのメリット
- 原住民特待が受けられる
- 名前を覚えてもらいやすくなった
・改名したことでのデメリット
- 会う人会う人になぜ姓が2文字かを必ず聞かれる
- 子どもの姓をどうするか問題
改名したことでの一番のメリットは、そもそもこのメリットのために改名したとも言える『原住民特待』。
陳さんが進学した大学には、受験の際に原住民枠があり、原住民であればよっっっぽどでない限り入学できたようです。
そしてなんと大学費用は無料だったとのこと!すごい!
このためか、大学の友人には原住民の方も多いです。
そして名前を覚えてもらいやすいため、卒業後何年経っても学校の先生や徴兵の時の先生にも覚えてもらっています。
反対に、新しい職場などでは必ず「なぜ姓が2文字あるのか?」と聞かれるデメリット(ちょっと面倒くさい…)も。
そして、子どもの姓をどうするか問題。
これが現在私たちを悩ませています。
私はこれまで、台湾でも子どもは父親の姓を引き継ぐものだと漠然と考えていましたが、夫曰く、
『姓が2文字って本当に珍しいから、幼稚園や小学校ではからかわれることもあると思う』
とのこと。
そのため、夫は子どもが産まれる前に一度高校生まで名乗っていた父親のみの姓に改名しようかと考えているそうです。
義両親とも相談し、早めに決めなければと思います。
同じ両親から産まれた兄弟姉妹でも姓が違うことがある
先日、夫の友人の結婚式に参加したのですが、新郎の姓が父親の姓ではなく母親の姓であることに気付きました。
ご両親は離婚はされていないようでしたので、ちょっと不思議に思い夫に聞いてみると、
『台湾では、母親側に男の子が産まれなかった場合、姓を途絶えさせないために子(特に二男)に母親の姓をつけることができる。ほかの兄弟姉妹が父親の姓を名乗っていてもね』
とのことでした!
同じ両親から産まれた兄弟姉妹でも、このような理由で一人だけ母親の姓を名乗ることもあるんだと驚きました。
婿養子とは違い、臨機応変に母親側の姓も残すこの方法は台湾ならではの寛容さなのかなと思います。
台湾人のイングリッシュネームについて
余談ですが、台湾人や中華圏の方は、中国語名のほかに『イングリッシュネーム』を持っている方が多いですね。
その理由は、中国語名は発音も大事なので、日本人をはじめ海外の人には呼びにくいからと言われています。
実際、私もいまだに陳さんの中国語名の発音が正しいのか怪しい…
このイングリッシュネーム、年配の方はあまり聞きませんが、私がこれまで台湾で出会った20代~30代の方はほぼ持っています。
夫の陳さんももちろん持っています。
台湾の人がどうやって自分のイングリッシュネームを決めるかというと、
- 幼稚園や小学校などの英語の先生に決めてもらう
- 自分で決める
- 生まれた時に親が決めていた
という方法が主です。
夫の陳さんは、小学校の時に英語の先生に「あなたのイングリッシュネームは○○ね」、と言われてから20年ほどその名前を使っています。
最近、イングリッシュネームを変えようかと突然言われ、理由を聞いたらほかの名前もいいかなと急に思ったそうです。
しかし、私の両親や日本の友人たちはみんな夫のことをイングリッシュネームで呼んでいるので、今更変更は面倒だなと思い必死に止めました。
そして台湾人のイングリッシュネームでずっと忘れられないことは、ワーキングホリデーでオーストラリアに滞在していた時、シェアハウスで出会った台湾人の女の子が「ララバイ」というイングリッシュネームでした。
ララバイとは「子守唄」という意味なのですが、この女の子はシェアハウス内でも人間関係をぶっ壊していくような暴れん坊だったので、名前と人は必ずしもマッチしないんだなぁと思ったことを覚えています。(めっちゃ失礼)
台湾人の改名についてのまとめ
台湾人は人生で3回改名することができますが、その手続きも特別難しくはないようで、年間12万人ほどの方が改名しているそうです。
日本では改名したという方に会ったことがないので、このことは台湾で驚いた文化の一つです。
という我が家も、ひとまず夫と子どもの姓をどうするか問題を解決させなければなりませんね。